「さぁ、英雄(ほんとうのじぶん)になろう」発刊にあたって
世界は劇的に変化している。
どの経営者と話しても、悩みはみんな同じだ。
「個人のレベルでも組織のレベルでも、ほんの数年前には考えられなかった困難にぶつかっている」
この物語は、あなた方をエクセレントなビジネスパーソンに変える、そんな冒険のパスポートだ。
神話学者のジョゼフ・キャンベルは、様々な英雄にまつわる伝説を調査し、共通の構造を見つけ出した。
単純化すると、下記の3段階となる。
(1)「セパレーション」(旅立ち)
(2)「イニシエーション」(通過儀礼)
(3)「リターン」(帰還)。
この物語の構造は、今作にも共通している。
入社したての若手からエグゼクティブまで、幅広い世代にメソッドを伝えられるよう、筆者の体験を通じたストーリー形式で書きあげることにした。
かつて仲間たちと共に旅をした経験を、こうして世界中の読者に伝えられることを、うれしく思う。
偉大なイノベーターたちの成功体験になぞらえた独自の成功メソッドから、プロジェクト設計、チームビルディング、意思決定のポイントを学ぶことが出来るだろう。
個性とは人と違うことではなく、自分らしくいることだ。
全ては1つである、ということを心から理解することが学ぶことの意味かもしれない。
最先端かどうかが重要ではなく、最高かどうかが問題なのだ。
それは、自分がいたからこそ成立した仕事だろうか?
他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる。
そんな気持ちを、1人でも多くの日本の読者に持っていただくことが出来れば幸いである。
本書を書きあげるにあたって、忌憚の無い意見をくれたかつての仲間・・・
イヌ、サル、キジ。
そして、親愛なるおじいさんと、おばあさんに愛と感謝を込めて。
自宅の書斎できび団子を食べながら
桃太郎